意美音メルマガ92
楽器とデザイン

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こんにちは。


楽器の魅力といえば、その音色はもちろんのこと、見た目の美しさやデザイン性ということも挙げられるのではないでしょうか?


そこで今回は、浜松市楽器博物館の北川敏行さんに、デザインから見た楽器について伺いました。


  1. 楽器とデザイン
  2. 浜松市楽器博物館のご紹介


楽器とデザイン

楽器はどれも美しくそれぞれ個性的ですが、その中でも特にヴァイオリンの形が好きという人は多いでしょう。


その完成されたともいえるフォルムは、ヴァイオリンが誕生した500年ほど前からほとんど変わっていないということからも分かります。


弓奏楽器は中東あたりで発生し、シルクロードに乗って西に移動したものが後にヴィオラ・ダ・ガンバやヴァイオリンに、東へ移動したものがやがて馬頭琴などへと変化していったと言われています。


ヴァイオリンの形で特徴があるのは本体の「くびれ」。


これは多くの弓奏楽器に見られる特徴で、弓を引くときに邪魔にならないように考案されたのでしょう。


f 字型の音響孔はインパクトがありますが、これはなぜこの形になったのか明確に分かっていません。


ギターやマンドリン、リュートなどの音響孔は丸い形をしていますし、古典的な弓奏楽器であるヴィオラ・ダ・ガンバは、本体がヴァイオリンによく似ていても音響孔はcの形です。


楽器には、さまざまな装飾が施されているものもあります。


ヨーロッパ以外の地域で使われる楽器の多くは、それぞれの地域の宗教と深く結びついているため、現地で信仰されている神や精霊、先祖などの姿が現れます。


一方ヨーロッパでは、楽器を宗教から切り離し芸術品として捉えていたので、華美な絵画や彫刻などが施されることが多くありました。


貴族に愛されたチェンバロには、蓋や側面などあらゆるところに美しい絵が描かれているものも。


台座も豪華に作られていて、当時の貴族が競って職人に作らせていたのが分かります。


その後、普及してくるピアノは、デザインもシンプルになってきます。


時代を経て豪華な装飾が排除され、色も黒一色のものが作られるなど、機能的部分が重視されて現在に至っています。



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浜松市楽器博物館のご紹介

1995年(平成7年)4月に日本初の公立楽器博物館として開館。


世界の楽器1200点を展示し、日本や東洋のみならず、世界でも第1級の楽器博物館です。


ヘッドフォンや小型モニターによる演奏風景の紹介、イヤホンガイドによる解説、体験ルームでの自由な楽器の演奏など「みる・きく・ふれる」展示で、大人も子どもも楽しめます。


静岡県浜松市中区中央3-9-1
Tel:053-451-1128



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info@imion.jp

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