意美音メルマガVol.18
忘れかけていた日本の礼儀作法&和楽器あれこれ(4)

こんにちは。楽しかったGWの余韻も消え、すっかり普段の生活に戻た今日このごろ。5月病は大丈夫ですか?
今号は、前号で紹介できなかった雅楽の楽器と、お辞儀の作法を紹介します。

<内容>お辞儀の作法、雅楽の楽器

あなたは、1日何回お辞儀をしていますか?
というのも、日本人はお辞儀好きな人種なのだそうです。相手が見えない電話に向かって、ついペコリなんてしてしまう人も多いのではないでしょうか?

日本人は、お辞儀が好きだというより、相手を敬う気持ちが、お辞儀という形になって表れるようです。
そのような、美しい和の心から生まれるお辞儀だからこそ、どんな場面でも失礼のない、気持ちのいい挨拶を心得て、心からの敬意を上手に伝えましょう!

◆お辞儀の作法
お辞儀には、「会釈」、「普通礼」、「敬礼」の3つがあります。今回は立ったままする「立礼」について紹介します。

【会釈】(最もラフ)
◇会釈は日常生活で、同僚や親しい友人などと交わす礼。道端で会った友人や職場の廊下で同僚とすれ違った時などにする。
◇足をそろえて背筋をのばして立ち、上体を15度ほど傾けるイメージで。両手は、女性はモモの上で八の字を意識して自然に置く。男性は指先を伸ばして体の横につけましょう。

【普通礼】(最も一般的)
◇普通礼は一般の社交において、目上の人などと交わす礼。職場の上司や知人宅へ訪問した時などにする。
◇足をそろえて背筋をのばして立ち、上体を45度ほど傾けるイメージで、急がず優雅に。両手は会釈同様に。

【敬礼】(最も丁寧)
◇敬礼は神仏や非常に尊敬する人物と交わす礼。神仏の前であったり、特に尊敬する人物の前などでする。
◇足をそろえて背筋をのばして立ち、上体を60度ほど傾けるイメージで。両手は会釈同様だが、女性の両手はひざの辺りになるはず。上体は段階的に傾けるのではなく、ゆったりと一礼で済ませる。

お辞儀は作法の原点!日々の生活をちょっぴり意識して、正しい挨拶を心掛けて。

◆雅楽の楽器◆
さて、前回に引き続きでお送りする雅楽は、3つの主要楽器、「篳篥(ひちりき)」、「笙(しょう)」、「龍笛(りゅうてき)」を取り上げます。
雅楽の音色は、日本の美しい自然界や、広い意味での宇宙を、表現しているともいわれます。難しく考えず、自然の中に身をゆだねるような気軽な気持ちで、雅楽を感じてみましょう。

◇篳篥(ひちりき)
20センチほどの竹の胴体に、七つの指穴を持つ縦笛で、芦(あし)で作ったリードを使い音を出します。
「プィ〜ン」という大きな音で、主旋律を受けもつ楽器。演奏者はほおを大きくふくらまして演奏します。
篳篥の音色は「人の声」、「地上の声」を表しているとか。

◇笙(しょう)
小さな指穴を空けた、様々な長さの竹の管を束ねた楽器。全ての竹の根元に金属でできたリードがついています。
息を吸っても吐いても音が出るため、途切れなく音が出るのが特長で、和音の演奏を担当します。
その形は、鳳凰が翼を休めている姿を表現しており、笙の音色は「天から差し込む光」を表しているとか。

◇龍笛(りゅうてき)
40センチほどの長さの竹製の横笛で、七つの指穴を持つ楽器。息の通りがうまく流れるよう、管の中が漆塗りで、表面には藤や桜からできた紐でまいてあります。
篳篥と同じく主旋律を受けもち、昔は男性しか演奏できない楽器でした。
龍笛の音色は「龍の鳴き声」、「天と地の空間」を表現しているとか。

このほか、鉦鼓(しょうこ)、鞨鼓(かっこ)など、聞き慣れない楽器がたくさんあります。

「雅楽」は「日本書紀」の時代からある最古の音楽。それが今、この現代にそのまま残されているなんて素敵ですね。
古来の人々が触れ合い感じてきた最古のメロディーを、雅楽を通じて感じてみませんか?

★次号の配信日は、6月2日(木)です。

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