意美音メルマガVol.16
忘れかけていた日本の礼儀作法&和楽器あれこれ(2)

こんにちは。今年は桜の開花が遅いですね〜。いつになったら、花見ができるのだろうか? 花見の予定が立てられない、今日このごろです。

<内容>
作法・・・畳の作法
和楽器・・・尺八

突然ですが、「フードファディズム」という言葉をご存知ですか?
マスコミなどから配信される食べ物に関する健康情報などを、過大に評価・過信し、翻弄される風潮で、これは食べ物以外にも広がっています。

健康で長生きしたい気持ちは大切ですが、日本人は古来より、自然を上手に取り入れてきた民族のはず。情報に流されず、あなたの身近にある優れた日本の生活や文化に触れ、豊かでナチュラルな潤いの生活で、心身の健康をはかってみてはいかがでしょう? という訳で今号は、自然が生んだ日本の伝統文化 「畳」の作法と「尺八」を紹介します。

日本家屋といえば、「畳」は欠かせません。自然素材のい草を使った畳には、二酸化炭素を吸収して室内を浄化したり、湿度を適度に保つ天然エアコン作用が備わっているなど、実に優秀な健康素材です。

昔から畳に上がる時「畳の縁(へり)を踏むな」と言われたことはないですか? これは畳における作法ですが、とても多くの説があります。
男性的な説では、縁に家紋を入れた身分制度の時代に、踏む行為は祖先に背くとされ、武家のたしなみ、商家後継ぎの心得などといった意味が。
女性的な説では、茶事の世界でお茶を運ぶ際、息がかからないよう頭の上に捧げ持った時、縁に足を取られないよう避けるためとか、美しい歩幅で歩く合理策などさまざま。

最近は、ファッション性を兼ねたパステルカラーの縁や、縁のない琉球畳なども人気で、縁を気遣う場面も少ないのですが、縁のある和室に招かれた際には、思い出してみてください。

加えて畳には、敷き分けの作法があり、婚礼などでは「祝儀敷き」、葬儀などでは「不祝儀敷き」と決まってますが、現在はどの家庭でも年中「祝儀敷き」が大半。寺院などでは「不祝儀敷き」で敷かれています。

一方「尺八」は、自然素材の間竹(まだけ)を根っこごと豪快に使いますが、自然素材のため同じものはひとつとありません。
自然素材の楽器には、リラックスを促す「ゆらぎ」が存在するとも言われます。もしかして古来の人々は、このゆらぎの存在を認識して、尺八の材料に竹を選んでいたのでしょうか? だとしたらスゴイ!

尺八は、間竹の根元から7個の節を含むようにして作られ、標準的なもので5つの穴が開いています。上部を斜めにカットした「歌口」に下唇を当てて息を吹き込み、穴を押さえて音を出しますが、その音色は、息使い、指使い、あごの動かし方、唇の当て方などによって、幾通りもの色をつけることができ、それが尺八の難しくも魅力的な要素といえます。

尺八の名は、長さが「一尺八寸(約45cm)」だったことに由来しますが、現在は一寸刻みで様々にあり、尺八の寸法が長いものほど低音が、短いものほど高音が出ますよ。

★次号の配信日は、4月21日(木)です。

◎意美音スプリングキャンペーン実施。是非ご友人にご紹介下さい!詳細はホームページで。

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