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 こんにちは。多くのオペラを手掛けた作曲家ジャコモ・プッチーニ
 は、実は日本とも関わりの深い人でした。そこで今回も、日本と
 プッチーニについて、河合楽器製作所事業企画部CS推進室室長の
 三浦広彦さんに伺いました。




 日本が舞台となったオペラというと、きっと誰もが「蝶々夫人」を
 思い浮かべるでしょう。


 「蝶々夫人」は、明治時代の長崎が舞台。米国海軍士官のピンカー
 トンは、滞在中の戯れに日本人の花嫁(蝶々さん)を迎える。やが
 て、帰米するピンカートン。夫を待ちわびる蝶々さんは、彼を信じ
 て疑わない心を有名なアリア「ある晴れた日に」で歌い上げる。し
 かしピンカートンは白人の妻ケートを連れて長崎へ。絶望した蝶々
 さんは、息子をピンカートン夫妻に託し、自ら命を絶つ・・・。
 これが「蝶々夫人」あらすじです。


 登場人物ごとに与えられたモチーフには、日本のメロディーが実に
 巧みに、しかも自然に取り入れられているなど、見事に日本人の情
 感を表現したオペラですが、プッチーニは来日したことは一度もあ
 りませんでした。では何故こんなに的確に日本を表現できたので
 しょうか?


 この頃ヨーロッパでは、日本ブームが起こっていました。新しい物
 好きで、当時まだ珍しかった自動車を持っていたプッチーニも、こ
 のブームに乗った一人だったのかも知れません。すっかり神秘的な
 日本の魅力のとりこになった彼は、口伝いやレコードなどで日本の
 歌を勉強します。


 また、駐伊日本公使の大山氏の夫人と親交があったことから、日本
 についての知識を増やしていったともいわれます。そして、ロング
 の小説を原作とした舞台劇「蝶々夫人」をオペラ化しようと思い
 立ったのです。


 「蝶々夫人」では、「越後獅子」や「さくらさくら」、「お江戸日
 本橋」など日本の歌もたくさん登場します。このようなところも日
 本になじみ深く、一度は観てみたいオペラといえると思います。


 プッチーニのオペラには、可憐なヒロインが出てきます。「ジャン
 ニ・スキッキ」のラウレッタもその一人。最愛の恋人を一途に思
 い、最後にはめでたく結ばれる・・・とてもかわいい女性です。


 その「ラウレッタ」が愛称になっているピアノが「カワイインテリ
 アピアノSi-17」。優雅なラインを描く猫脚と美しい艶出し塗装が
 印象的なピアノです。美しく豊かな音と響き、そしてクラシカルな
 様式美は、ピアノでありながらインテリアであり、アートでもある
 のです。


(おわり)




 三浦広彦  プロフィール
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 音楽家を両親に福岡市に生まれる。《蝶々夫人》の子役として5歳
 で舞台に立って以来、多くのオペラ公演に関わる。昨年の浜松市民
 オペラ《ラ・ボエーム》では練習ピアニストとして参加。河合楽器
 入社後はピアノ部門を経て、現在はお客様相談室長を務めている。
 しかし、オペラやピアノより、相撲に関して詳しい。






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