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 こんにちは。

 音楽を愛する読者のみなさんの中には、自分の子どもはぜひ音
 大へ・・・と考えている保護者の方や、将来音大にいきたい!
 とお考えの方がいらっしゃることでしょう。そこで今回は、東
 京音楽大学准教授の小高明子先生に、音大を目指す前に知って
 おきたい心構えについて伺いました。




 Q.音大受験するのはどんな方ですか?
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 ピアノでいうと、3、4歳からレッスンを始めているお子さんが
 多いです。小学校2、3年にもなると、教師には力のある生徒さ
 んのおおよその見当が付いてきます。そのような子で、本人が
 強く希望し、保護者の方の協力も得られることができるのな
 ら、音大への受験に向けて頑張っていただければ良いと思いま
 す。


 しかし、音大を卒業した後は、いばらの道だということもよく
 考えて志望しなければいけません。音楽の道は、後の就職がと
 ても大変です。有名な音楽家になられた方でも、なかなか高収
 入には結びつかないのが現実です。女子に比べて就職の門戸の
 狭い男子に関しては、一層慎重になることが必要ですね。


 音楽が大好きならば、趣味で続けるという選択もあります。そ
 れでもどうしても専門的な学問を身につけたいという強い意志
 が、音大受験には何より大切です。



 Q.音大受験までの流れを教えて下さい。
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 小学生の間は最低限必要な技術を身につける時期。6年生まで
 に音楽の基礎をたたき込みます。中学生時代は少しゆるめる時
 期。部活などで忙しくなることもありますし、今後も音楽を続
 けていくのか自問自答をする機会にするといいでしょう。そし
 て、本気で音楽を続けたいとなると、高校受験にさまざまな選
 択肢が出てきます。


 1.普通高校へ進学してから音大を目指す。
 2.地元の音楽高校へ進学する。
 3.東京の音楽高校へ進学する  の3つの選択肢です。


 地元に音楽高校がある場合は良いのですが、ない場合や、音大
 の付属高校への進学を希望するのなら、どうしても東京の音高
 へ行くことになります。音高で学べば、より早い時期から専門
 的な勉強ができるというメリットがありますが、15歳で親元を
 離れるためさまざまなデメリットも生じてきます。


 まだまだ精神的にも成熟していないので、つい遊んでしまって
 勉強がおろそかになる子も実際にはいます。そのため、学校と
 いうことよりも、勉強だけでなく生活面も指導してくれ、精神
 面もフォローしてくれるような信頼のおける先生を選ぶことが
 重要です。


 また音高に進学すると、万一音楽が嫌になったり、自分に才能
 がないと思ったりしたときに、方向転換が難しいということも
 あります。高校の3年間で、子どもたちはとても成長するも
 の。大切なこの時期に自分の進路をよく考え、それから音大を
 目指しても決して遅すぎることはないと思います。


 (次回へ続く)




 ■小高明子先生 プロフィール
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 静岡県浜松市出身。桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業。桐
 朋学園子供のための音楽教室助手。南青山幼児音楽研究所講師
 を経て、現在東京音楽大学および付属音楽教室、付属高校の准
 教授を務める。全日本ピアノ指導者協会、日本ピアノ教育連
 盟、日本演奏連盟会員。数々のコンクールの審査員を務めるか
 たわら、各地で行っているアドヴァイスレッスンは高評を博し
 ている。






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