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エンニオ・モリコーネの世界へようこそ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ こんにちは。秋も深まりつつある今日この頃。秋の夜長に映画鑑 賞はいかがですか?今回から数回にわたり映画音楽の巨匠をピッ クアップし、映画と音楽についてお話ししたいと思います。 映画と音楽は切っても切れない関係にあります。素晴らしい映画 には必ずといってよいほど素晴らしい音楽が挿入されているもの。 どこかでふと流れているメロディーを聴いただけで、その映画の 場面がよみがえってくることもしばしばあります。映画音楽の中 には、スタンダードになっている曲もたくさんありますが、その 中でも最も日本人の琴線に触れるメロディーを作り出す巨匠とい えば、エンニオ・モリコーネでしょう。 1928年にローマで生まれたエンニオ・モリコーネは、聖チェ チーリア音楽院で作曲技法を学び、作曲家としてテレビやラジオ の音楽を担当しました。その後、50年代末から映画音楽の編曲 なども行うようになり、60年代になると映画監督のセルジオ・ レオーネとのコンビによるマカロニ・ウエスタン作品でその頭角 を現していきました。87年には「アンタッチャブル」でグラ ミー賞を受賞。89年の「ニュー・シネマ・パラダイス」で、世 界的にも高い知名度を得ることになりました。日本にもなじみが 深く、2003年のNHK大河ドラマ「武蔵」の音楽も彼による ものです。 数ある彼の作品から、最も人気が高い作品を紹介します。 夕陽のガンマン(1966年) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アメリカ映画の王道ともいえる西部劇がイタリアに輸入されて、 マカロニ・ウエスタンと呼ばれる新ジャンルの西部劇が誕生しま した。セルジオ・レオーネ監督の第一作である「荒野の用心棒」 に引き続き作られた作品がこの「夕陽のガンマン」。主演のクリ ント・イーストウッドのクールな魅力で、当時大ブームになった 映画です。 この映画のクライマックスの決闘シーンで流れる曲が、モリコー ネ作の主題曲。口笛と男声コーラスが印象的な少々センチメンタ ルな曲です。 ニュー・シネマ・パラダイス(1989年) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 舞台はシチリア島にある小さな映画館、パラダイス座。主人公の トトはいつもこのパラダイス座の映写室に入り込んで映写技師の アルフレードと過ごしていました。トトにとってアルフレードは、 父親でもあり大好きな映画を教えてくれる師でもあったのです。 やがて成長してトトは島を離れ、有名な映画監督になります。そ してアルフレードの死の知らせを聞いて帰ってくるトト。訃報に パラダイス座はすでに閉鎖されていましたが、そこには生前のア ルフレードからの素晴らしい贈り物が待っていました・・・。 このラストシーンには、見る人全てがきっと涙するに違いありま せん。この感動的なシーンに流れるモリコーネの主題曲。音楽と 映画がひとつになり、特別なシーンを作り出しました。 エンニオ・モリコーネこの一枚 「エンニオ・モリコーネ/私が大好きなモリコーネ・ミュージッ ク〜小泉純一郎チャリティーアルバム」 (BMGファンハウス 2,548円) 少年時代から芸術全般に造詣が深く、その中でもエンニオ・モリ コーネの音楽がことさら好きだという小泉首相が選曲を手掛けた アルバム。オーソドックスな選曲ながら、首相のロマンチズムも 垣間見られる話題の一枚です。
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