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他学部の受験とは何かと違う音大の受験。前回に引き続き、東 京音楽大学准教授の小高明子先生に、音大の選び方、受験を乗 り切るための親の心構えなど、音大受験のために知っておきた い基礎知識を伺いました。 Q.音大の選び方について教えて下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 国公立で音楽学部を設置している大学は、東京芸術大学、愛知 県立芸術大学、京都市立芸術大学、沖縄県立芸術大学の4大学 です。他は私立大学になります。それぞれに特徴があり、学科 もさまざまなので、自分に合った大学をじっくり選ぶのが大切 です。 現在教わっている先生に関係する音大へ入学を希望するのであ れば、そのままその先生のアドバイスを受ければ良いと思いま す。しかしそうでない場合は、遅くとも高校3年時には希望す る大学の先生にレッスンを受けるようにしましょう。 もし志望校が絞りきれないのであれば、各音大で行われる夏期 講習や冬期講習を利用するのも手です。講習会に参加すること でその学校の雰囲気もわかりますし、自分に合った音大を見つ けるきっかけになると思います。 今ではピアノだけでも、クラシックはもちろんポピュラーや ジャズ科もあります。とても多様化しているので、早い時期か らの情報収集はとても大切といえるでしょう。 Q.音大受験にかかる費用や親の心構えについて教えて下さい ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 子どもが音大を受験するためには、親の協力も重要になってき ます。音楽の勉強は思いのほか体力が必要なもの。そのた め、3度の食事の管理はぜひしっかりやっていただきたいと思 います。 また、音大受験のためには少なからずお金もかかってきます。 多くのお子さんが受験のために、音大の先生にレッスンを受け に行くことも多いからです。音大はほとんどといっていいほど 東京に集中しているので、地方に住んでいれば上京までの交通 費もばかにはなりません。 また入学した後は、楽器が演奏できる(ピアノ科であればグラ ンドピアノが置ける)部屋に入居する必要が出てきます。この ようなマンションは音大の近くにはたくさんありますが、家賃 は他の学生マンションに比べるとどうしても高くなってしまし ます。 このように何かと親の金銭的負担がかかるのが現状ですが、例 えば住まいは音大の学生寮にするなど工夫できることもたくさ んあります。地方に住んでいるのなら、音大の先生と連携のと れる地元の先生に教われば、上京する回数も減らすことが可能 でしょう。今では、定期的に地方での出張レッスンをしている 先生もいるので、調べてみるのもお薦めです。また音大が主催 する地方での模擬レッスンも増えてきているので、利用するの もいいですね。 ■小高明子先生 プロフィール ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 静岡県浜松市出身。桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業。桐 朋学園子供のための音楽教室助手。南青山幼児音楽研究所講師 を経て、現在東京音楽大学および付属音楽教室、付属高校の准 教授を務める。全日本ピアノ指導者協会、日本ピアノ教育連 盟、日本演奏連盟会員。数々のコンクールの審査員を務めるか たわら、各地で行っているアドヴァイスレッスンは高評を博し ている。
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