解説
『楽器』から

ピアノ【ピアノ】
piano、 pianoforte、Klavier
〔英・仏・伊〕〔独〕

 ピアノフォルテの略称。鍵盤を押してハンマーを弦に打ちあてて発音する楽器。音は1打鍵ごとに減衰するが、音の余韻は長く、強弱も豊かで、ペダルにより余韻等を操作できる。グランド・ピアノ(平型)とアップライト・ピアノ(竪型)の2種類ある。1709 年イタリア人のB. クリストーフォリがチェンバロのボディを使って、ハンマーで打鍵する楽器を作り、piano e forte と名付けたのがピアノの発明とされている。

☆ダンパー(damper〔英〕)
 ピアノ(及びチェンバロ)で、弦の振動を止める装置。これにより、キーを放した瞬間に音は止まる。ピアノのダンパーは右ペダル(ダンパー・ペダル)で操作される。

☆ダンパー・ペダル(damper pedal〔英〕)
 ラウド・ペダルともいう。右ペダルのこと。右ペダルを踏まないとダンパーが作用しているが、踏むと全てのダンパーが一度に弦を離れ、出した音の余韻が非常に長くなる。さらに、他の弦も共振し多くの部分音が発生することで、豊かな音響や音質を得ることができる。ペダルの指示が《画像》の場合《画像》で離し、《画像》とあれば、その間だけを踏む。

☆ソフト・ペダル(soft pedal〔英〕)
 弱音ペダル、ウナ・コルダともいう。左ペダルのこと。グランド・ピアノではハンマーで打弦される弦の数が減ることで、アップライト・ピアノではハンマーの動きを減じることで、それぞれ音を柔らかにおさえられるようになっている。音が弱まるばかりでなく音色も変える効果がある。
 ソフト・ペダルを指示する場合 una corda〔伊〕(ウナ・コルダ。U.c. と略記)と書かれ、ペダルの解除にあたっては tre corde〔伊〕(トレ・コルデ。T.c. と略記)と表示する。

ソステヌート・ペダル(sostenuto pedal〔英〕)
 音を保持するペダルの意味。ペダルが3本あるグランド・ピアノの中央のペダル。踏んだ時点で鳴っている弦だけが、ペダルを離すまで鳴りつづける。

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