解説
『和音・和声』から
終止形【しゅうしけい】
cadence、Kadenz
〔英〕〔独〕
曲の終わりやフレーズの大きな段落などで、和音の流れによって一つの終わりを形作ること。特に終止点(強拍上)でトニック(主和音)に達することで調性が確立し、安定した終止感が得られる(完全終止、変終止)。終止には以下のものがある。(3)(4)は曲の終わりには使われない。→カデンツ
(1)完全終止(perfect cadence〔英〕)
全終止、正格終止ともいう。
ドミナントからトニックへの進行(X(7)→T)で、両和音ともバスが根音、Tのソプラノが主音であることが条件。
またドミナントの前にサブドミナントの和音をもってくると、より終止感が強まる。
《画像》
(2)変終止(plagal cadence〔英〕)
変格終止、プラガル終止、アーメン終止ともいう。
サブドミナントからトニックへの進行(W→T)で、完全終止の後に付けられることも多い。
《画像》
(3)偽終止(deceptive cadence〔英〕)
X、X7がTへ行くと見せかけて、期待に反してYに進行すること。
X(7)⇒Tというパターン化された進行に意外性を与えたり、終止を延長するときなどに使う。
《画像》
(4)半終止(half cadence〔英〕)
曲の途中で段落点を作るとき、X(第7音を含まない)で一区切りすること。
《画像》
《画像》も表示する
(注)大きすぎて表示できない場合があります
新規検索
©(株)河合楽器製作所